GSX-S125も購入から2年以上ということで、ブレーキフルードを交換。
しかし、失敗してしまったぁ。
自分的には慣れた作業で、フロントブレーキに関しては、ほんの数分で完了。
ところがどっこい、リアブレーキの作業中にミスってしまい、もろにエア噛みさせてしまった。
これまで失敗したことが無かっただけに、対処方法に悩みまくりました。
状況としては、リアキャリパーのブリーダーバルブからのエア混入。
思いっきりエアが入ってしまい、ブレーキペダルはスカスカのスッカスカ。もはや圧もかからず、どんなにブレーキ踏んだってフルードが動かないから抜けない。
それにフロントとリアではブレーキホースの取り回しが違うから、とにかくエアが出にくい。
シリンジを使って逆流式なども試した。これで大丈夫かと思いきや、フルードは入れ替わったものの、肝心のエアが少しも排出されず、ブレーキペダルはスカスカのまま。
察するに、キャリパー内にエアが溜まっているのだろう。とはいえ目視で確認できないので、状況を頭でイメージするしかない。手こずるほどに悩まされる。
色々試すうちに、アイデアが出てくるもの。
自分なりに考えに考え、実際やってみて、ついに解決方法にたどり着いた。
それは簡単に言えば、注射器を使ってブリーダーバルブからフルードを吸い出すありきたりの方法なのだが、問題はやり方だ。
【準備した物】
①ブレーキフルード1リットル以上(念のため、たくさんあると確実)。
②最低でも100〜200mlくらいのシリンジ(注射器)。引く部分が輪っか状のもの。一人でやる場合、この輪っかが重要なポイント。
③ホース1本(シリンジの先端とブリーダーバルブにハマる径のもの)
④ホースクリップやタイラップ。(ホースが外れたりエアーが入らないよう接続箇所をしっかり固定するために必須)。
⑤シリンジを吊るしておくS字フック。
ザッとこんな感じ。
【作業手順】
まずは、S字フックなどを使ってシリンジを吊るす場所を準備。エアは上へ向かうから、とりあえずキャリパーより高い場所が良い。
次に、シリンジにホースを取り付け、接続部が外れないようホースクリップで固定する(ここは途中で外したり付けたりする可能性があるのでホースクリップがベストだが、タイラップが数本あるなら面倒ではあるが代用は可能)。
このあとブリーダーバルブにもホースを接続させるので、あらかじめタイラップを輪っかにしておき、ホースに通しておくと良い(こちらはタイラップの方が都合が良い)。
次に、ブリーダーバルブにメガネレンチをかけておく。
さあ、ここからは慎重に。
ホースを取り付けたシリンジで新しいブレーキフルードを吸いあげホース中にしっかり満たす。シリンジ本体にも1cmか2cm満たす(このとき、ホース内にはフルードがしっかり満たされ、シリンジにも少しフルードが入った状態となる)。
そしてホース先端付近ををつまみ潰しながらホース内にエアが入らないような状態で、ホースの先をブリーダーバルブに接続。接続部はタイラップでしっかり固定してしまおう(ホースから漏れてしまうフルードがキャリパー周辺に付着したなら水で洗い流す。水の用意をお忘れなく)。
このブリーダーバルブへの接続の際にどうしてもホース内にエアが入るので、その場合、シリンジを高いところに持ち上げる。するとエアがじわじわシリンジ側に向かうはず。エアの動きが悪ければホースを刺激するといい。とりあえず、ホースに入ってしまったエアがブリーダーバルブに再び吸い込まれたりしない位置まで離せば問題ない。
ここまでできたら、S字フックにシリンジをかけておく(シリンジの引き手に輪っかがあるタイプなら簡単)。
それからリザーバータンクのキャップを開けておく。作業中リザーバータンクが絶対に空っぽにならないよう、補充用のフルードを十分に準備しておく(けっこうな量のフルードを使う可能性あり)。
そして、いよいよだ。
ブレーキペダルを手で押し下げた状態にしながら、メガネレンチでブリーダーバルブを軽く緩める。
するとブリーダーバルブからエアがブクブク出て、ホースに入っていきシリンジ側に向かうので、S字で吊り下げてあるシリンジも軽く引き、エア抜きをサポートする。エアーが順調に出ている限りシリンジは優しく引き続ける。
その状態でブレーキペダルをシュコシュコと何度も押し下げる。泡ぶくがどんどんホースに入っていくはずだ。同時にだんだん、ブレーキペダルに手ごたえが出てくる。
シリンジにエアとフルードが溜まり、シリンジの引きしろが限界に近づいたら、いったんブリーダーバルブをレンチで閉める。
ブリーダーバルブ側のホースはつなげたままにしておき、シリンジ側のホースを外す。そしてシリンジの中身を捨てる。再度、シリンジにホースを付けてバンドでしっかり固定し、同じ作業を泡が出なくなるまで繰り返す(もう絶対に泡が出ないと確信できるまでしっかりと)。
これでエア抜きは完了!
参考の画像。
ちなみに最近のバイクはABSがついているので、エアー混入状態で、バイクのキーを回してスイッチONにしたり、あるいは走り出したりするとABSに不具合が出でしまう可能性があり、一筋縄ではいかなくなるのだとか。そこにも気をつけよう。
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